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映画『モンスター・パーティ』:空き巣が招く、殺人中毒者たちの恐ろしい「克服の会」!予測不能のサバイバルホラー

 

映画『モンスター・パーティ』:空き巣が招く、殺人中毒者たちの恐ろしい「克服の会」!予測不能サバイバルホラー

映画 モンスター・パーティのポスター

2018年に公開されたホラー・スリラー映画『モンスター・パーティ』(原題:Monster Party)は、軽率な空き巣計画が、殺人中毒者たちの集まりに迷い込むという最悪の事態を引き起こす、予測不能の密室サバイバル作品です。主人公のキャスパー(サム・ストライク)は、ギャンブル依存症の父親の多額の借金を返済するため、友人のアイリス(ヴァージニア・ガードナー)、その彼氏ドッジと共に、大胆な窃盗計画を企てます。ターゲットは、アイリスが給仕を務める豪邸・ドーソン家。彼らはパーティの給仕係として潜り込みますが、その日のドーソン家には何やらワケありな面々がゲストとして招かれていました。そして、盗みに入ったドッジがドーソン家の息子エリオットに突然撲殺されたことで、事態は一変します。慌てふためくキャスパーとアイリスが目にしたのは、死体を見ても冷静なドーソン家とゲストたちの姿。今回開かれたパーティは、【殺人依存症】の克服を祝うために集った恐ろしい面々の集会だったのです。彼らは殺人鬼たちの監視下で、生き残りをかけた一夜の悪夢に巻き込まれていきます。

 

 

 

 

概要・原題

 

  • 原題: Monster Party
  • 公開年: 2018年(アメリカ)
  • 上映時間: 89分
  • ジャンル: ホラー、スリラー、クライム、コメディ(ブラックコメディ要素あり)
  • 監督: クリス・フォン・ホフマン(Chris von Hoffmann)
  • 脚本: クリス・フォン・ホフマン
  • 出演者: サム・ストライク, ヴァージニア・ガードナー, ブランドン・マイケル・ホール, キアン・ローリー, ロビン・タニー

 

あらすじ

 

ドーソン家での窃盗を決行したキャスパー、アイリス、ドッジの3人組は、パーティに潜入します。パーティのゲストたちは一見裕福で上品ですが、どこか異常な雰囲気を漂わせています。計画通りに金庫を探していたドッジは、ドーソン家の息子エリオットに発見され、冷酷に殺害されてしまいます。このことで、キャスパーとアイリスは、このパーティが「殺人依存症」を克服するための秘密の集会であり、ゲスト全員が殺人衝動を抑圧している元・殺人鬼であることを知ります。彼らは、自分たちが誤って招かれた「生贄」として扱われていることに気づき、豪華な豪邸の中で、殺人衝動の限界にいるゲストたちから逃げ惑うことになります。ドアも窓も全て閉ざされた密室で、殺人鬼たちの衝動が徐々に暴走し始める中、キャスパーとアイリスは脱出の道を必死に探します。

 

キャスト

 

  • キャスパー: サム・ストライク(Sam Strike)
  • アイリス: ヴァージニア・ガードナー(Virginia Gardner)
  • ドッジ: ブランドン・マイケル・ホール(Brandon Micheal Hall)
  • エリオット・ドーソン: キアン・ローリー(Kian Lawley)
  • ロクサーヌ・ドーソン: ロビン・タニー(Robin Tunney)
  • パトリック・ドーソン: ジュリアン・マクマホン(Julian McMahon)

 

主題歌・楽曲   

 

  • 音楽: ケイティ・アンダーウッド(Katie Underwood)
  • 特記事項: 音楽は、ジャンルホラーらしいアグレッシブなシンセサイザーサウンドと、緊迫感を高める不協和音を多用しています。パーティの華やかさと、その裏で進行する血生臭い出来事のギャップを強調するために、アップテンポの曲と不安を煽るようなサウンドが効果的に配置されています。

 

受賞歴

 

  • 本作は、ホラー映画のジャンル映画祭で高く評価され、特にクリス・フォン・ホフマン監督の独創的な視点と、ユーモアと残酷さのバランスが注目されました。
  • ファンタスティック・フェストなど、多くのジャンル映画祭で上映され、カルト的な人気を獲得しました。

 

撮影秘話

 

  • 映画の舞台となる豪邸は、セットではなくロサンゼルスの実際の邸宅を使用して撮影されました。これにより、密室の緊張感と豪華な雰囲気がよりリアルに表現されています。
  • 監督は、殺人依存症というユニークな設定を、真面目なホラーとしてだけでなく、社会風刺的なブラックコメディとしても成立させることを意図し、脚本を執筆しました。
  • キャストたちは、役柄の異常性を表現するため、殺人鬼のコミュニティという設定について深く議論し、それぞれのキャラクターの背景を掘り下げて役作りに挑みました。

 

感想  

 

『モンスター・パーティ』は、単なるスラッシャー映画では終わらない、アイデアの勝利とも言える作品です。殺人衝動を我慢している人々が集まるパーティという設定がまず秀逸で、いつ誰が暴発するかわからないという緊張感が最初から最後まで持続します。主人公たちが貧しい空き巣である一方、殺人鬼たちは上流階級という対比も面白く、単なる恐怖だけでなく、階級格差や社会への風刺も感じさせます。予期せぬ展開とグロテスクな描写、そして時折挟まれるブラックユーモアが絶妙なバランスで、ホラー映画に慣れた観客でも新鮮な驚きを感じられるはずです。

 

レビュー

 

肯定的な意見

・「設定が斬新で素晴らしい。殺人鬼版の『アノニマス(匿名会)』というアイデアが光る。」

・「豪華な豪邸という閉鎖空間で展開されるため、緊張感と密室ホラーの魅力が詰まっている。」

・「若手俳優たちの必死のサバイバル演技と、ベテラン俳優たちの冷酷さが対照的で良い。」

否定的な意見

・「一部の暴力描写がかなり過激なので、耐性のない人にはきついかもしれない。」

・「ストーリー後半はやや勢いが落ちるが、導入の設定の面白さが勝っている。」

 

考察

 

衝動の制御と解放

この映画の核となるテーマは、人間の持つ破壊的な衝動を「依存症」として捉え、それを制御しようとする試みです。殺人鬼たちは、社会的な地位や富を持ちながらも、本能的な殺人衝動に苦しんでいます。パーティは衝動を克服するための集団セラピーの場として機能していますが、キャスパーたちの侵入とドッジの死が、その抑制を打ち破るトリガーとなります。これは、人間の理性が本能的な欲望に対して、いかに脆いかを示唆しています。

 

階級社会の風刺

殺人鬼たちが富裕層である一方、獲物となる空き巣たちが貧困層であるという設定は、階級社会に対するブラックユーモア的な風刺と解釈できます。殺人衝動という最も野蛮な本能を持つ人々が、社会の頂点に君臨しているという事実は、現代社会の歪んだ倫理観や、富と権力が持つ危険性を強調しています。彼らにとって、他人の命は自分たちの「克服」のための実験材料に過ぎないのです。

 

※以下、映画のラストに関する重大なネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。

 

ラスト

 

キャスパーとアイリスは、激しいサバイバルの末、何とかドーソン家からの脱出に成功します。この過程で、殺人鬼たちのグループは自滅的な混乱に陥り、複数のメンバーが命を落とします。特に、ドーソン家の息子エリオットは、衝動を抑えきれずに暴走し、事態をさらに悪化させます。最終的に生き残ったキャスパーとアイリスは、ドーソン家の秘密と事件の真相を警察に突き出すことに成功しますが、この恐ろしい一夜の経験は、彼らの心に深い傷を残します。彼らは当初の目的であった金を手に入れることはできませんでしたが、命と引き換えに、人間の持つ闇と向き合うことになりました。生き残った彼らの未来には、このトラウマ的な経験が長く影響を及ぼすことが示唆されます。

 

視聴方法  

 

 

DVD&Blu-ray情報

 

 

まとめ

 

『モンスター・パーティ』は、予期せぬ場所で繰り広げられる、血生臭い密室サバイバルホラーです。殺人依存症の克服パーティというショッキングな設定、富裕層と貧困層の対比、そして逃げ場のない豪邸という舞台設定が、観客を恐怖のどん底に突き落とします。最後まで気が抜けない展開と、予測不可能な殺人鬼たちの行動に、ホラーファンはきっと満足するでしょう。配信サービス等で、このクレイジーなパーティの全貌を、ぜひ覗いてみてください。

 

映画のジャンル

 

ホラー、スリラー、クライム、ブラックコメディ

  • 映画 モンスター・パーティ
  • Monster Party
  • 殺人依存症
  • 密室ホラー
  • サバイバル
  • クリス・フォン・ホフマン

 

 

 

 

 

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