映画『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』:93歳のヒロインが挑む痛快実話リベンジ!あらすじと魅力を徹底紹介

93歳の現役俳優ジューン・スキッブが主演を務め、全米の批評家から絶賛を浴びた映画『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』。オレオレ詐欺に遭ったおばあちゃんが、盗られた金を取り戻すために電動スクーターで街を駆け抜けるという、驚きの実話ベースの物語です。ハリウッドの伝説的俳優リチャード・ラウンドトゥリーの遺作としても知られる本作は、笑いと涙、そしてアクションが融合した唯一無二のエンターテインメント作品に仕上がっています。
概要・原題
- 原題: Thelma
- 公開年: 2024年
- 上映時間: 98分
- ジャンル: アクション、コメディ、ドラマ
- 監督: ジョシュ・マーゴリン
- 脚本: ジョシュ・マーゴリン
あらすじ
ロサンゼルスに住む93歳のテルマ・ポストは、愛する孫のダニエルから「事故を起こして逮捕された。保釈金が必要だ」という電話を受けます。慌てたテルマは指示通りに1万ドルを郵送しますが、実はそれは孫を騙ったオレオレ詐欺でした。警察も家族も「もう終わったことだ」と諦めるよう諭しますが、納得がいかないテルマは自力で金を取り戻すことを決意します。かつての友人ベンの老人ホームから、最強の移動手段である電動スクーターを拝借(あるいは共謀)し、犯人のアジトを目指します。スマホの操作に戸惑い、体力の限界に直面しながらも、テルマはトム・クルーズ顔負けの(?)執念で、詐欺師たちを追い詰めていくことになります。彼女の無謀なリベンジの行方と、それを追う家族のドタバタ劇が繰り広げられます。
キャスト
- テルマ: ジューン・スキッブ(93歳にして映画初主演。スタントも自らこなす)
- ダニエル: フレッド・ヘッキンジャー(テルマの優しい孫。祖母を心配し奔走する)
- ベン: リチャード・ラウンドトゥリー(テルマの古い友人で相棒。伝説のシャフト俳優)
- ゲイル: パーカー・ポージー(テルマの娘。心配性で常にパニック気味)
- アラン: クラーク・グレッグ(ゲイルの夫。現実的な性格)
- ハーヴェイ: マルコム・マクダウェル(詐欺の黒幕的な存在)
主題歌・楽曲
- 音楽: ニック・チューバ
- 特徴: ミッション・インポッシブルを彷彿とさせるようなスリリングな劇伴が、おばあちゃんのアクションシーンを壮大に盛り上げ、シュールな笑いと感動を演出しています。
受賞歴
- サンダンス映画祭2024: 公式上映作品(批評家支持率98%を記録)
- ジューン・スキッブの演技に対し、多くの映画批評家団体から主演女優賞候補として名前が挙がるなど、高い評価を得ています。
撮影秘話
- 監督のジョシュ・マーゴリンの祖母が実際にオレオレ詐欺に遭いかけた実体験が物語のベースになっています。
- 主演のジューン・スキッブは撮影当時93歳でしたが、電動スクーターの運転を含むアクションシーンの多くを、スタントマンを使わず自分自身で演じきりました。
- 本作は、2023年に亡くなったリチャード・ラウンドトゥリーの最後の出演作となりました。彼は劇中で見事な電動スクーターのタンデム走行(二人乗り)を披露しています。
感想
とにかくジューン・スキッブが可愛らしく、そしてかっこいいです!高齢者が主人公の映画は「老い」を悲観的に描くことが多いですが、この映画は違います。自分の尊厳を守るために立ち上がる彼女の姿は、ミッション・インポッシブルを観ている時のようなワクワク感を与えてくれます。それでいて、家族が彼女を心配するあまり過保護になってしまう様子など、現代の高齢者問題もリアルに、かつユーモラスに描かれていて、全世代が楽しめる傑作だと感じました。
レビュー
肯定的な意見
・年齢を理由に何かを諦める必要はないと感じさせてくれる、とてもポジティブなエネルギーに満ちた映画です。
・孫のダニエルとの関係が素敵。お互いを必要とし、尊重し合っている姿に心温まりました。
・電動スクーターでのカーチェイス(時速数キロですが!)が、これほどまでに緊張感と笑いを生むとは思いませんでした。
否定的な意見
・派手な爆発や超高速アクションを期待すると肩透かしを食うかもしれませんが、そのゆるさがこの映画の良さです。
・家族の過干渉なシーンが少し長く感じられ、人によってはイライラしてしまう部分があるかもしれません。
考察
ミッション・インポッシブルへのオマージュ
本作は、随所にスパイ映画やアクション映画へのリスペクトが散りばめられています。テルマがトム・クルーズのように「自分ですべてやる」という姿勢を貫くことは、彼女にとっての自立の象徴です。電動スクーターをスパイのガジェットのように扱い、補聴器を通信機として活用する演出は、日常の道具をアクションに昇華させる素晴らしいアイデアだと言えます。
高齢者の尊厳と自立
家族がテルマにGPSをつけようとしたり、老人ホームへの入居を勧めたりするのは「愛」ゆえですが、それは時に本人の「尊厳」を傷つけることにもなります。テルマのリベンジは、失った金を取り戻すこと以上に、自分はまだ「自分で人生をコントロールできる」ことを証明する戦いでもありました。ラストシーンで彼女が見せる表情は、多くの観客に勇気を与えるメッセージとなっています。
※以下、映画のラストに関する重大なネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。
ラスト
テルマはついに詐欺師の隠れ家を突き止めます。そこには、彼女と同じように社会から取り残されたと感じ、自暴自棄になって詐欺に手を染めていた男がいました。テルマは銃を向ける(実際にはベンの私物ですが)緊迫した場面でも、一人の人間として彼と向き合います。結局、彼女は知恵と執念で1万ドルを取り戻し、無事に自宅へ戻ります。心配して駆けつけた家族に、彼女は「自分で行けたし、自分で戻ってきた」と静かに、しかし誇らしげに告げます。家族も彼女の力を認め、適切な距離感でサポートすることを学びます。映画の最後、テルマは愛用のスクーターで再び街へ出かけます。93歳の彼女の冒険は、これからも続いていくことを予感させる、爽やかな幕切れとなっています。
視聴方法
DVD&Blu-ray情報
『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』は、2024年後半から順次ディスク化やデジタル配信が開始されています。特典映像では、ジューン・スキッブのアクションシーンの舞台裏や、監督が自身の祖母への思いを語るドキュメンタリーが含まれており、作品への理解をより深めることができます。
まとめ
『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』は、単なるコメディ映画の枠を超え、人生のどの段階においても挑戦し続けることの価値を教えてくれる作品です。ジューン・スキッブの圧倒的な存在感と、リチャード・ラウンドトゥリーの最後の輝きは必見です。詐欺に遭うという悲しい出来事を、これほどまでにポジティブで心温まるエンターテインメントに昇華させた監督の手腕も見事。ぜひ、家族みんなで観てほしい一本です。
映画のジャンル
アクション、コメディ、ドラマ、高齢者ドラマ、実話ベース
- テルマがゆく!
- ジューン・スキッブ
- リチャード・ラウンドトゥリー
- オレオレ詐欺
- 実話
- サンダンス映画祭
- 感動
- アクション

