『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』:デロリアンが疾走する西部開拓時代、伝説の最終章!

映画史に燦然と輝くSFアドベンチャー3部作の最終章、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』。
前作のラストで、1885年の西部開拓時代にタイムスリップしてしまったドクを救うため、マーティは再びデロリアンに乗り込みます。空飛ぶスケートボードから一転、荒野を疾走する馬車や機関車が繰り広げる、ワイルドな冒険が繰り広げられます。
しかし、ドクを救出しようとした矢先、ドクは教師のクララ・クレイトンと運命的な出会いを果たし、恋に落ちてしまいます。果たしてマーティは、ドクを現代に連れ戻し、未来の歴史を守ることができるのでしょうか?
家族の絆、友情、そして新たなロマンス。この作品は、タイムトラベルの冒険に加えて、人間ドラマが深く描かれており、3部作の壮大な物語を感動的に締めくくります。
概要・原題
- 原題: Back to the Future Part III
- 公開年: 1990年
- ジャンル: SF、西部劇、アドベンチャー、ロマンス
- 上映時間: 118分
- 監督: ロバート・ゼメキス
- プロデューサー: ボブ・ゲイル、ニール・キャントン
- あらすじ: PART2のラストで落雷に打たれたドクは、1885年の西部開拓時代へタイムスリップしてしまった。マーティは1955年のドクから、ドクが西部で生きていることを告げられ、彼の遺言書には「デロリアンを修理して1985年に戻るように」と書かれていた。しかし、マーティは墓石にドクの名前が刻まれているのを発見する。ドクが過去に殺されることを知り、マーティは彼を救うため、再びタイムスリップを決意する。1885年に降り立ったマーティは、ドクを見つけるが、そこでドクは教師のクララと出会い、恋に落ちていた。果たしてマーティはドクを説得し、現代に連れ戻すことはできるのか?そしてデロリアンを動かす唯一の燃料であるガソリンがない西部で、どうやって未来に戻るのか?
あらすじ
1955年、マーティは未来から送られてきたドクの手紙を手に、ドクが1885年の西部開拓時代にいることを知ります。手紙には、ドクがデロリアンを隠した場所と、1985年に戻るための指示が記されていました。しかし、マーティは偶然にも、ドクが1885年で命を落とすことを記した墓石を発見してしまいます。
ドクを救うため、マーティは修理したデロリアンで再びタイムスリップ。そして1885年のヒル・バレーに降り立ちます。そこには、蒸気機関車が走り、カウボーイが銃を撃ち合う、まさに西部劇の世界が広がっていました。
マーティはドクと再会するが、ドクは科学教師のクララ・クレイトンと出会い、恋に落ち、現代に戻ることを躊躇します。一方、マーティは過去のビフの子孫、ビュフォード・タネンに命を狙われてしまいます。
デロリアンを動かすためのガソリンがない西部で、マーティとドクはなんとかして未来に帰る方法を探します。そして彼らは、蒸気機関車を使ってデロリアンを加速させるという、前代未聞の作戦を立てるのでした。
キャスト
- マーティ・マクフライ: マイケル・J・フォックス
- エメット・ブラウン博士(ドク): クリストファー・ロイド
- クララ・クレイトン: メアリー・スティーンバージェン
- ビュフォード・タネン: トーマス・F・ウィルソン
- ロレイン・マクフライ: リー・トンプソン
- ジェニファー・パーカー: エリザベス・シュー
主題歌・楽曲
- 主題歌: ZZトップ「Doubleback」
- 挿入歌: アラン・シルヴェストリ作曲のスコアに加え、西部劇の雰囲気を盛り上げるクラシックな楽曲が多数使用されています。
- 備考: アラン・シルヴェストリが手がけたスコアは、前作までのテーマを西部劇風にアレンジしており、見事な融合を果たしています。
受賞歴
- 土星賞: 音楽賞、助演男優賞(トーマス・F・ウィルソン)、助演女優賞(メアリー・スティーンバージェン)
- 英国アカデミー賞: メイクアップ&ヘア賞(ノミネート)
撮影秘話
PART2とPART3は、連続して撮影されました。これは、製作期間と費用を抑えるための方法で、非常に効率的でした。ドク役のクリストファー・ロイドは、PART3で初めて自身のスタントを多くこなしています。機関車に乗るシーンや、馬に乗るシーンなど、彼自身が挑戦したスタントが、西部劇の臨場感を高めています。
また、PART3のラストで登場する「タイムトラベル機関車」は、撮影のために実際に機関車を改造して作られました。この機関車は、シリーズのフィナーレを飾るにふさわしい、壮大なデザインでした。
感想
3部作の最終章にふさわしい、心温まる感動的な物語でした。未来の技術と西部劇の融合という、一見突飛な設定が、見事に成立しています。この作品では、マーティとドクの友情がより深く描かれており、特にドクのロマンスは、彼の人間らしい一面を見せてくれます。
ラストの機関車を使ったタイムスリップシーンは、シリーズ史上最もスリリングで、そして感動的でした。この映画を観ると、冒険の旅に出たくなります。
レビュー
肯定的な意見
・「シリーズ最高の感動的な結末。友情、愛情、そして冒険がすべて詰まっている。」
・「西部劇としての完成度も高い。アクションもコメディも素晴らしい。」
・「ドクとクララのロマンスがとても美しく、この物語に深みを与えている。」
否定的な意見
・「前作に比べて、タイムトラベルの複雑さが減り、シンプルになりすぎている。」
・「西部劇というジャンルが、シリーズのファンには合わないと感じる人もいる。」
・「物語の展開が読めてしまう部分があり、少し物足りない。」
考察
科学者ドクの人間性
PART3で最も重要なテーマの一つは、科学者ドクの人間性です。これまでのシリーズで、ドクは一貫して時間と科学に情熱を燃やす変わり者として描かれてきました。しかし、クララと出会い、彼は初めて「愛」という感情に直面します。
ドクは、科学者としての使命と、クララとの未来を選ぶという個人的な幸福の間で葛藤します。この葛藤は、彼が単なる科学者ではなく、心を持った一人の人間であることを示しています。最終的に彼が下す決断は、彼のキャラクターをより深く、魅力的なものにしています。
未来を生きる意味
シリーズを通して描かれてきた「未来は自分で切り開くもの」というテーマは、本作でより明確になります。ドクとクララは、タイムトラベルという運命を変えることで、自分たちの未来を創造します。また、マーティも、未来で起こる事故を回避することで、自分の運命をコントロールできることを学びます。
この映画は、過去の出来事や運命に縛られるのではなく、今を生きる私たちの選択と行動こそが、未来を形作るという希望に満ちたメッセージを伝えています。
※以下、映画のラストに関する重大なネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。
ラスト
デロリアンを機関車で加速させるという大胆な作戦を実行したマーティとドク。しかし、ドクはクララを救うためにデロリアンから降りてしまいます。マーティは一人で無事1985年に戻るが、デロリアンは列車に轢かれ、完全に破壊されてしまいます。
マーティは元の生活に戻りますが、そこへ突然、空飛ぶタイムトラベル機関車に乗ったドクとクララ、そして二人の息子たちが現れます。ドクはマーティに「未来はまだ何も決まっていない。君自身で未来を書き換えるんだ」と告げ、別れを告げます。
そして、ドクのタイムトラベル機関車は再び空へと舞い上がり、永遠の冒険へと旅立っていくのでした。このラストシーンは、シリーズのファンにとって最高の感動的な結末であり、未来への希望を感じさせてくれます。
視聴方法
DVD&Blu-ray情報
まとめ
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』は、シリーズの集大成として、タイムトラベルの楽しさ、そして友情やロマンスといった人間ドラマを深く描いた傑作です。未来の技術と西部劇が融合したユニークな世界観は、観る者を魅了し続けます。
この映画は、過去の出来事に囚われず、自らの選択で未来を切り開くことの大切さを教えてくれます。さあ、あなたもデロリアンに乗り込み、時空を超える壮大な冒険の旅に出発しませんか?
映画のジャンル
SF、アドベンチャー、西部劇
- マイケル・J・フォックス
- クリストファー・ロイド
- メアリー・スティーンバージェン
- SF映画
- アドベンチャー
- 西部劇
- 最終章
- タイムトラベル