映画『スキップ・トレース』:ジャッキー・チェン主演!香港からロシア、モンゴルを巡る爆笑バディ・アクションを徹底解説

ジャッキー・チェンがレニー・ハーリン監督とタッグを組んだ、痛快なバディ・アクション・コメディ映画が『スキップ・トレース』です。真面目な香港の刑事と、お調子者のアメリカ人詐欺師。正反対の二人が、巨大な犯罪組織の陰謀を暴くためにユーラシア大陸を横断する逃避行を繰り広げます。ジャッキーらしい身近な道具を使ったアクションと、世界中の絶景を楽しめるエンターテインメント大作です。
概要・原題
- 原題: Skiptrace(絶地逃亡)
- 公開年: 2016年(日本公開は2017年)
- 上映時間: 107分
- ジャンル: アクション、コメディ、アドベンチャー
- 監督: レニー・ハーリン
- 脚本: ジェイ・ロンジーノ、ベンデヴィッド・グラビンスキー
あらすじ
香港のベテラン刑事ベニー・チャンは、9年前に殉職した相棒ヤンの死に責任を感じ、その黒幕である謎の犯罪王マタドールを長年追い続けていました。ある日、ヤンの娘であり、ベニーが親代わりとして見守ってきたサマンサが、マタドールが関与するカジノの不正に巻き込まれ、組織に拘束されてしまいます。彼女を救う唯一の手がかりは、マタドールの殺害現場を目撃したアメリカ人詐欺師コナー・ワッツ。ベニーはコナーを追ってロシア・マカオへと向かいますが、コナーはロシアの犯罪組織からも追われる厄介な男でした。ベニーとコナーは、マカオ、モンゴル、そして中国を横断し、サマンサを救うために香港を目指します。警察とマフィア、双方から追われる二人の奇想天外な旅が始まります。
キャスト
- ベニー・チャン: ジャッキー・チェン(堅物だが情に厚い香港の刑事)
- コナー・ワッツ: ジョニー・ノックスヴィル(トラブルメーカーの詐欺師)
- サマンサ: ファン・ビンビン(亡き相棒の娘で、ベニーが守るべき存在)
- ヤン: エリック・ツァン(ベニーの元相棒。殉職したとされる男)
- ヴィクター・ウォン: ウィンストン・チャオ(実業家として成功しているが疑惑のある男)
主題歌・楽曲
- 劇中曲: アデルの「Rolling in the Deep」
- 特徴: 劇中のモンゴルのシーンで、ジャッキーと現地の部族たちがアデルのヒット曲を歌い踊るシーンは、本作のハイライトの一つです。伝統的なモンゴルの合唱スタイルが融合したこの楽曲シーンは、国境を越えた交流を象徴する明るい名場面となっています。
受賞歴
- 本作は、中国で公開されるやいなや初登場1位を記録し、大ヒットを収めました。賞レースというよりも、観客の満足度が非常に高いポップコーン・ムービーとしての地位を確立しています。
撮影秘話
- 監督のレニー・ハーリン(ダイ・ハード2、クリフハンガーで有名)は、以前からジャッキーとの仕事を熱望しており、本作で念願のタッグを組みました。
- 物語の舞台となるモンゴルの草原や、中国の美しい風景は、実際に現地で大規模なロケーション撮影が行われました。その映像美はアクション映画の枠を超えた見応えがあります。
- ジャッキー・チェンは、川での撮影中に流されそうになり、危うく命を落としかけるというアクシデントがありましたが、その後も撮影を続行したというエピソードがあります。
感想
ジャッキー・チェンの映画でお馴染みの、身の回りにある椅子や入れ子人形などを使ったコミカルなアクションが満載です。ジョニー・ノックスヴィルとの掛け合いも絶妙で、前半の反目し合う関係から、過酷な旅路を経て絆を深めていく過程はバディものの王道といえます。アクション映画でありながら、ロードムービーとしての楽しさも兼ね備えており、家族で安心して楽しめる一作です。
レビュー
肯定的な意見
・ジャッキーのアクション健在!モンゴルや中国の景色が綺麗で、一緒に旅行している気分になれた。
・「ローリング・イン・ザ・ディープ」を歌うシーンで思わず笑ってしまった。明るい気持ちになれる映画。
・相変わらずのNG集が最後に付いていて、それを見るとジャッキー映画を観たという実感が湧く。
否定的な意見
・ストーリー展開が予想通りすぎて、驚きは少ないかもしれない。
・これまでのジャッキー映画のパターンを踏襲しているので、目新しさを求める人には平凡に感じるかも。
考察
ジャッキー・チェンのアクションの変化
本作でのジャッキーは、全盛期のような驚異的なスタントよりも、地形や小道具を活かした工夫のあるアクションに重きを置いています。これは彼の年齢に合わせた変化でもありますが、同時にジョニー・ノックスヴィルという「痛みに強い」相棒を得たことで、二人でピンチを切り抜けるコメディとしての純度が上がっています。ベニーが抱える過去の罪悪感と、コナーの刹那的な生き方が対比されることで、単なる逃亡劇以上のドラマ性が生まれています。
ユーラシア大陸横断の意義
ロシアから中国へ、そして香港へという長い道のりは、ベニーにとって過去の相棒の死から立ち直るための「巡礼」のような意味を持っています。道中、各地の文化や人々に触れることで、頑なだったベニーの心が解きほぐされていく様子が丁寧に描かれています。特にモンゴルでの滞在は、ベニーとコナーの友情を決定づける重要な転換点となっています。
※以下、映画のラストに関する重大なネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。
ラスト
ようやく香港に帰り着いたベニーとコナーは、マタドールの正体を突き止めます。驚くべきことに、その正体は、9年前に死んだはずのベニーの相棒、ヤンその人でした。ヤンはマタドールの首領としての地位を利用し、自分の娘サマンサの危機さえもベニーを利用するために演出していました。ヤンは最後、娘サマンサの愛に触れ、自分の犯した罪を悔いながら自ら命を絶つ選択をします。事件解決後、ベニーはコナーと共に平穏な農村での生活を始めます。ベニーは長年の重荷から解放され、最後は引退してアルパカと共に暮らすという、ジャッキー映画らしい穏やかでユーモラスな結末を迎えます。
視聴方法
DVD&Blu-ray情報
『スキップ・トレース』は国内盤Blu-rayおよびDVDが絶賛発売中です。初回特典や店舗別特典などは終了しているものが多いですが、メイキング映像ではジャッキーがスタントを指示する様子や、和気藹々とした現場の風景を確認することができます。
まとめ
『スキップ・トレース』は、ジャッキー・チェンのファンであれば間違いなく楽しめる、笑いとアクションの詰め合わせのような映画です。特に後半、犯罪王の正体が明かされる衝撃の展開は、これまでの物語をひっくり返す意外性があります。最後まで飽きさせない構成と、美しい中国の景色を堪能できる、娯楽作の傑作です。
映画のジャンル
アクションコメディ、バディムービー、ロードムービー
- スキップ・トレース
- ジャッキー・チェン
- ジョニー・ノックスヴィル
- ファン・ビンビン
- レニー・ハーリン
- 香港映画
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- 映画考察

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