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映画『コンテイジョン』はなぜ2020年に再評価されたのか?パンデミックの恐怖と人間の決断を徹底考察

映画『コンテイジョン』はなぜ2020年に再評価されたのか?パンデミックの恐怖と人間の決断を徹底考察

コンテイジョンのポスター

2011年に公開された映画『コンテイジョン』は、架空のウイルス感染症が世界を襲う様子を、驚くほどリアルに描いたパニックスリラーです。「【恐怖】は、ウイルスより早く感染する。」というキャッチコピーが示す通り、未知のウイルスがもたらす物理的な脅威だけでなく、人々がパニックに陥り、社会が崩壊していく過程が克明に描かれています。そして、2020年以降の現実とあまりにも重なるその内容から、世界中で再び注目を集めました。この映画が描くパンデミックの真実と、そこで試される人間の姿とは何なのでしょうか。

 

 

 

 

概要・原題

 

  • 原題: Contagion
  • 公開年: 2011
  • ジャンル: パニック、スリラー、サスペンス
  • 監督: スティーブン・ソダーバーグ
  • プロデューサー: マイケル・シャンバーグ、ステイシー・シェア、グレゴリー・ジェイコブズ
  • あらすじ: 香港出張から戻った主婦ベスが体調を崩し、わずか2日で死亡。時を同じくして、世界各地で謎のウイルス感染者が続出します。新型ウイルス「MEV-1」は驚異的な速度で全世界に拡大し、社会は瞬く間に大混乱に陥ります。米国疾病対策センター(CDC)や世界保健機関(WHO)が原因究明とワクチン開発に奔走する一方、人々はデマやフェイクニュースに惑わされ、パニックに陥っていきます。その中で、ウイルスから家族を守ろうとするごく普通の男性ミッチの姿を中心に、様々な人々の物語が交錯します。

 

あらすじ

 

映画は、ベス・エムホフ(グウィネス・パルトロウ)が咳き込むシーンから始まります。彼女は香港出張からアメリカに帰国し、体調を崩して亡くなります。同様の症状で、世界各地で多くの人々が命を落とします。米国疾病対策センター(CDC)は、この未知のウイルス「MEV-1」の調査を開始。主任研究員のエリス・チーヴァー(ローレンス・フィッシュバーン)は、事態の深刻さをいち早く理解し、対策を講じます。一方、香港では、WHOの医師レオノーラ・オランテス(マリオン・コティヤール)がウイルスの起源を突き止めようと奮闘します。そして、ベスの夫であるミッチ・エムホフ(マット・デイモン)は、感染を免れた娘を守るため、必死にサバイバルを続けます。社会の秩序が失われ、略奪や暴力が横行する中、人々の恐怖心はウイルス以上に猛威を振るいます。

 

キャスト

 

 

主題歌・楽曲

 

詳細情報なし

 

受賞歴

 

詳細情報なし

 

撮影秘話

 

本作の監督スティーブン・ソダーバーグは、脚本家スコット・Z・バーンと共に、現実のパンデミックを徹底的にリサーチしました。CDCやWHOの専門家、感染症学者、疫学者、ジャーナリストなど、様々な分野のプロフェッショナルに取材を行い、映画の内容に科学的な信憑性を持たせています。特に、マット・デイモン演じるミッチの物語は、架空のウイルスの脅威を観客がより身近に感じられるよう、あえて感情移入しやすい一般市民の視点から描かれています。

 

感想

 

コンテイジョン』は、エンターテイメントとしてだけでなく、一つのドキュメンタリーとしても非常に価値の高い作品です。2020年のパンデミックを経験した私たちにとって、映画で描かれるマスク、ソーシャルディスタンス、ワクチン開発、そして情報過多によるパニックは、すべてが現実そのものに感じられます。この映画は、パンデミックにおける公衆衛生の重要性や、科学者たちの地道な努力、そしてデマがいかに社会を混乱させるかを痛感させてくれます。スター俳優たちのリアルな演技も、物語に説得力を与えています。

 

レビュー

 

肯定的な意見

・「公開当時はフィクションだったが、今見るとドキュメンタリーにしか見えない。驚くほどリアル。」

・「科学的な描写が丁寧で、非常に勉強になる。パニックの本質を鋭く突いている。」

・「俳優たちの演技が素晴らしく、それぞれの立場の葛藤が伝わってくる。」

否定的な意見

・「ストーリーに起伏がなく、単調に感じる。」

・「登場人物が多く、感情移入がしにくい。」

 

考察

 

「ウイルス」と「恐怖」の二重感染

本作のテーマは、単なるウイルス感染症ではありません。SNSやブログを通じて拡散される「アラン・クルムウィード(ジュード・ロウ)」のような過激なジャーナリストによるデマは、人々をパニックに陥らせ、社会の秩序を崩壊させます。この映画は、情報社会における「信頼」の危うさを鋭く描き出しており、現実世界でも経験した、情報という名のウイルスが、人々を分断し、混乱させる様子を予見していました。

命の価値と倫理的な選択

ウイルスが蔓延する中、医師や科学者たちは、公衆衛生と個人の命の間で倫理的な葛藤に直面します。ワクチンを誰に優先して投与するか、ウイルスの情報をどこまで公開するかなど、彼らが下す決断は、命の価値を問い直します。ミッチが娘を守るために奔走する姿は、ごく普通の人間が、未曽有の危機に直面したときに何を選択するのか、という普遍的なテーマを描いています。

 

 

※以下、映画のラストに関する重大なネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。

 

ラスト

 

映画のラストは、ウイルスの起源に遡ることで、物語のすべてを明らかにします。ウイルスの正体は、コウモリとブタを介して人間に感染したもので、ベスが訪れたカジノのシェフが、コウモリのフンに触れたブタを調理したことが発端でした。そして、ベスがそのシェフと握手したことで、ウイルスは彼女の体内に侵入し、そこから世界中に広がっていったのです。最終的にワクチンは完成し、人々は元の生活を取り戻し始めますが、この映画は、一つの些細な出来事が世界に壊滅的な影響を与える可能性があるという、恐ろしい教訓を残しています。

 

視聴方法

 

 

DVD&Blu-ray情報

 

 

 

まとめ

 

映画『コンテイジョン』は、フィクションでありながら、パンデミックの恐怖と人間の脆さを驚くほどリアルに描いた傑作です。ウイルス感染症の描写はもちろんのこと、デマによる社会の混乱や、人々が直面する倫理的な問題が克明に描かれています。Amazonプライムビデオで配信中なので、ぜひこの機会に、改めて鑑賞してみてはいかがでしょうか。この映画は、私たちが未曽有の危機にどう向き合うべきか、多くの示唆を与えてくれます。

 

映画のジャンル

 

パニック, スリラー, サスペンス

 

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